着物を買い取って欲しいけど、あんまりお手入れしていないみたいだし汚れてる・・。
買取業者のホームページを見ると「汚れていても大丈夫!」って書いてあるけど本当?と思われている方も多いと思います。
実際に査定してもらって初めて分かった事なのですが、汚れていても買い取れる着物のポイントがある事に気が付きました。
ここでは、そんな「汚れていても買取可の着物」の特徴や汚れていても着物を買い取ってくれるおすすめの買取業者について書いていこうと思います。
汚れがあっても買取は可能?
親や祖父母が着ていた着物を買い取ってもらいたい、と思っても、長く箪笥に入れっぱなしになっていて、いざ出してみたら汚れやシミが付いていた…という経験ありませんか?
「汚れやシミがあったら買取はムリ…」と諦めてしまう方も多いかもしれません。
でも、実際は汚れがあっても買い取ってもらえる可能性は高いのです。
汚れがあると査定額が下がったり、汚れの程度によっては買取が難しくなるケースもありますが、捨ててしまう前に査定に出してみることをおすすめします
着物の汚れの種類や原因は?
着物の「汚れ」といっても、いろいろな種類があります。
シミや汚れ
まずは「シミ」です。
シミにも種類があります。
- 水溶性のシミ…お茶・コーヒー・お酒・醤油・血液など
- 油溶性のシミ…ファンデーション、口紅、おしろい、マジック、ボールペンなど
- 油性と水性が交じったシミ…マヨネーズ、バター、チョコレート
上で紹介した例の他にも、泥はねや汗のシミなどもよく見られます。
シミは、放置すればするほど取れにくくなってしまいます。
気づいた時に、シミの種類に合った方法で対処が必要ですが、種類によっては、かえってシミを広げてしまったり、取ることができる汚れも取れなくなってしまったりする恐れがあります。
また、「シミ」は「虫食い」や「カビ」も誘発します。
カビ
ちゃんとしまっていたはずなのに、出してみたら着物にカビがはえていた、という経験がある方は多くいるようです。
そのカビの原因は、ほとんどが「湿気」と言えます。
日本特有の湿気の多い気候に加え、最近の住宅は機密性が高く、湿気がこもりやすいというのもカビの原因のひとつです。
汗ジミなど目に見えないシミがついている場合、そのままタンスにしまいこんで、数年後、出したらカビがついていた、なんてこともあります。
虫食い
(ニットの虫食いの画像)
虫くいの原因は、着物をしまっている間に衣類を餌にする虫に食べられるからです。
衣類を食べるのは、カツオブシムシ・イガ・コイガなどで、箪笥や押し入れなど、空気の流れがあまりない湿気がたまるところに住み着いて卵を産み、生まれた幼虫が着物(衣類)を食べます。
そして、その幼虫は、約10ヶ月間も衣類を餌に成長を続けるのです。
虫の好物はウールなので、主にウールの着物には虫食いが出やすい傾向があり、繊維だけでなく皮脂がついた場所を特に好むため、汚れのついたウールの着物が特に被害に遭います。
におい
汚れではありませんが、しまっておいた着物を久しぶりに出してみたら、カビや防虫剤のニオイがついてしまっていることもあります。
そして、そのニオイは査定額にも影響します。
1回しか着ていないから大丈夫って、そのまましまってしまうと、次に出した時にシミがついていたりするのよね。着物はちゃんとお手入れしないとね。
買取の可能性がある着物とは?
では、シミや汚れがついていても、買い取ってもらえる可能性がある着物とはどのようなものなのでしょうか?
汚れ(シミ・汚れ・虫食い)が軽度なもの
シミや汚れがついていても、その汚れが軽度なもの、虫食いの穴が小さいものなどは、買取が可能です。
その理由は、買取業者では、着物をまとめてクリーニングに出すため、1着あたりのクリーニング代を安く済ませられるからです。
ただ、シミがついてから年月が経ってしまうと、ドライクリーニングではなかなか落ちにくくなるので、あまりに古くてシミがついている場合は、買取が難しくなることもあります。
また、シミが大きい場合も、買取不可または、染み抜き代としてすごく安値で買取される事が多いようです。
汚れがめだたない場所にある
汚れやシミがあっても、着物を着た時に隠れてしまう場所、汚れが目立たない場所にあるものは買取には大きな影響はありません。
また、淡い色の着物はシミが目立ちやすい思われがちですが、淡い色の着物はシミがあっても染め直せるため修復が可能です。
汚れが目立たない場所にあれば、買取は可能ですが、裏地は別です。
裏地(胴裏・八掛)は殆どの場合、正絹で仕立てられている事が多く、全くお手入れをせずにタンスに入れていくだけでも、茶色い変色シミ(灰汁)が発生します。
胴裏や八掛は、白地ということもあり、ドライクリーニングをしてもシミを取ることは難しいです。
裏地の取り替えは可能ですが、かなりの手間と費用がかかるので、よほど希少価値の高い着物でないと買取してもらえません。
伝統工芸品や有名作家の着物
有名作家の着物や伝統工芸品の着物は、シミや汚れがあっても買い取ってもらえる可能性が高いです。
さきほど、裏地が汚れている場合は、買取が難しいと説明しましたが、有名作家の着物は、裏地の取り替えをしてでも買取りたいと思っている業者も多いようです。
汚れがあっても買い取ってもらえるケースは多いので、自分で判断せずにまずは査定してもらうことをおすすめします!
買取が難しい着物
では、買取が難しいケースはどんな場合でしょうか?
汚れ、傷み、においが激しい着物
汚れが目立たない場所にあったり、汚れの程度が軽い場合は、買い取ってもらえる可能性が高いですが、逆に、汚れや痛み、ニオイが激しい場合は、買取は難しいでしょう。
クリーニングで落ちる汚れでも、クリーニング代が高くついたり、修復にコストがかかりすぎる痛みがある着物は、買い取ってもらえない可能性があります。
ウール生地の着物
ウールの着物は新品でも比較的安く売られているため、汚れなどがない場合も、査定額があまり高くなりません。
さらに、ウールは虫食いの被害に遭いやすい素材で、汚れや虫食いのあるウールの着物は、買取が難しくなる可能性が高いでしょう。
丈が短い小さめの着物
最近は、日本人女性の体型も変化し、背が高い女性が増えています。
そのため、着物も大きめサイズのものの需要が多く、査定額も高くなる傾向にあります。
また、大きいサイズの方が仕立て直しがしやすいというメリットもあります。
もともと需要が少ない小さめ着物で、かつ汚れがついているものは、買取業者も買取できない可能性が高いでしょう。ちなみにですが、着物10という買取サービスは、他社で買取不可とされた着物でも買取してくれると評判です。
リサイクルショップなどでは引き取ってくれない可能性がある
リサイクルショップでも、着物の買取をしているお店もあります。
ただ、着物の専門知識を持った査定員がいないため、適正価格が分からず、汚れがついていない着物でも安く買い叩かれることがあります。
着物買取専門業者の場合は、着物に汚れがあると、クリーニングや場合によっては仕立て直しなどの対応が可能ですが、リサイクルショップではそのような処置ができないため、汚れている着物は引き取ってくれない可能性が高いでしょう。
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